パソコンを長く使い続けているといつか必ず起こるトラブル。
それが「動かなくなる」事です。
原因は多種多様ですが、今回は簡単に出来る対処法などをご紹介したいと思います。
もちろん動かない原因と言っても原因は様々です。
例えば、デスクトップパソコンの場合、電源ボタンを押しても電源が入らないため
パソコンが動きませんでした。
そんな時の対処法ですが、まずは落ち着くことです。
焦ってしまうと色々な事に気づけない事もありますので、
まず落ち着くことから始めましょう。
パソコンを疑う前に、ちょっと他の事を確認してみましょう。
まず、電源ケーブルが抜けかかっていませんか?
電源ユニット部分のスイッチがOFFになっていませんか?
あとは、スイッチ式のテーブルタップを使用されている方も多いのではないでしょうか。
テーブルタップのスイッチは入っていますか?
基本的なことですが、事前に確認しておきましょう。
まずはデスクトップパソコンに接続されているケーブル類を外しましょう。
ディスプレイケーブル・インターネット接続に使用しているLANケーブル、マウス・キーボード、コンセントから電源の供給をしている電源ケーブルこれらを取り外しましょう。
続いて電源ボタンを数回押した後に10~15秒ほど長押しして下さい。
これを行うことで、中に残ってる電気を放電することが出来ます。
この微弱な電気が残っている事が原因でパソコンが動かなくなる事も
少なくありません。
この作業を行った後一度、電源ケーブル・マウス・キーボード・ディスプレイを接続して電源ボタンを押して動かしてみましょう。
これで起動すれば、原因はパソコン内部に溜まった電気ということになります。
ですが、この症状が頻発して起きる場合、パソコン自体が弱ってきている可能性が高いので、早い段階でのデータのバックアップを私はオススメします。
動かないといっても多種多様と申し上げましたように、起動はするが、操作中に動かなくなる。そんなトラブルもあります。操作中のフリーズなどはその代表ですね。
起動後に動かなくなる原因として
・ハードディスクに異常が発生している
・メモリに異常が発生している
・ハードディスク、メモリの破損によるシステムの異常
・インストールされているセキュリティソフトやソフトウェアが正常な動作を邪魔している。
上記の原因が考えられます。
ハードディスクやメモリといったハードウェアの物理的な破損等を調べるのは
ある程度知識が無いと難しいと思いますが、インストールされてソフトウェアが原因の
場合、ある程度の絞込みは可能です。
以下の手順で確認してみましょう。
① パソコンの電源を入れて下さい。
② メーカーロゴがが表示されたら「F8」キーを連打して下さい。
③ 起動メニューが表示されたら「セーフモード」を選択して下さい。
起動メニューの画面はこのような感じです。
OSによって多少異なる場合がありますが、殆ど変わりはありません。
ここでセーフモードの説明をさせて頂きます。
セーフモードはWindowsの起動モードの中の1つです。
例えば、ドライバーやソフトウェアでの障害が発生し、通常起動出来ない場合でも、起動に必要な最小限のドライバなどを読み込み、起動することができます。
画面の解像度が荒くなるのでセーフモードで起動しているかは解像度で判断出来ます。
また、セーフモードで起動している間は、一部の周辺機器が使用できなくなるなど
制限はかかりますが、あくまでセーフモードは修復用のモードという位置づけなので
通常でセーフモーを使うことは無いと思いますし、パソコンにトラブルが発生しなければ
ずっと使うことは無い機能だと思います。
このセーフモードで起動している時に、「msconfig」を使いサービスとスタートアップを全て落としたり、
最近インストールしたソフトウェアや怪しいと思うソフトウェアをアンインストールすることも可能です。
稀にあるのですが、セキュリティソフトを2種類入れてしまったというお客様もいらっしゃいます。
基本的にですが、1つのOSに対して導入可能なセキュリティソフトの数は1種類です。
こういったトラブルもセーフモードで起動が出来れば対応することが可能です。
上で説明した「msconfig」ですが、結構便利な機能なので、ご紹介します。
このmsconfigが様々なトラブルに対して原因を調べるに有効な手段なので是非覚えて欲しい機能の1つです。
1.「ファイル名を指定して実行」に「msconfig」と入力します。
2.「システム構成」ウィンドウが立ち上がります。
通常スタートアップにチェックが入っていると思います。
赤い線で囲んである、「サービス」と「スタートアップ」タブをクリックします。
3.サービスタブの中です。チェックが入っているものが現在選択されているサービスになります。
左下の「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックをいれることでMicrosoft関係のサービスが非表示になりますので、是非チェックを入れましょう。
その後に、右下の全て無効をクリックし、「適用」ボタンを押して下さい。
4.次にスタートアップです。
チェックがついているのが現在パソコンが起動するのと同時に読み込まれるプログラムです。右下の「全て無効にする」をクリックし、適用を押した後に、「OK」ボタンを押しましょう。
最後に再起動を促すメッセージが表示されますので、再起動を行いましょう。
これらを行い、通常起動出来た場合、インストールされているソフトウェアに異常がある可能性が非常に高くなります。
また、ノートパソコンの場合ですが、動かなくなってもすぐに諦めるのは早いです。
最初にACアダプターとパソコンがつながっている場合、ACアダプタをパソコンから抜いて下さい。
続いて、ノートパソコンを裏返してバッテリーを取り外しましょう。
バッテリーが著しく劣化している場合、パソコンが動かない原因になる可能性があります。
過去にお預かりしたパソコンの中にもバッテリーが原因で動かないパソコンもありました。
続いての作業ですが、デスクトップパソコンと同様に何度か電源ボタンを押して頂いた後に10~15秒ほど長押しして下さい。これで症状が改善される場合があります。
それでも起動しない場合ですが、ちょっとハードルが上がります。
裏返してもらい、小さめのパネルの部分があると思います。
それを外して、メモリを見つけて下さい。
この時点でACアダプタ、バッテリー、メモリが取り外されていると思います。
この状態で、約30分前後放置して放電を行なって下さい。
症状が軽度の場合、これらの作業で動くようになる事もあります。
ノートパソコンもデスクトップパソコンも同様ですが、ここまでやって頂いてそれでも動かない場合、更に分解を行う必要が出てくることと、どこかの部品に異常が出ているのかもしれません。
デスクトップパソコンのところでもご説明させて頂きましたが、セーフモードで起動する状態であれば「msconfig」コマンドで原因の切り分けをすることも可能です。ソフトウェアの問題か、ハードウェアの問題なのか切り分けることは非常に重要です。